その際スクリーンにはカバーがかけられ、アニメの背景も交換されます。

幼児たちには、カバーを開けた後に、動物がそれぞれどこに住んでいるか答えてもらいました。
ちなみにこの時、動物のキャラクターは画面に映っていません。
その結果、幼児たちはアニメのキャラクターの住まいを物理的な環境ではなく、仮想的な環境に結び付ける傾向がありました。
つまり、キャラクターをディスプレイの位置ではなく、アニメの背景と関連させていたのです。
もし幼児が現実世界とアニメ世界を混同しているなら、ディスプレイの移動や背景の交換に惑わされていたはずです。
ところが実際はそうならず、幼児たちは正しく判断できました。

さて一連の実験から、幼児は生後19カ月の時点で、アニメと現実を確かに区別していると分かります。
これは幼児が成長途上にあっても高い認知能力をもつことの証拠だと言えます。
できるなら、大人になってもアニメと現実はしっかりと区別したままでいたいですね。
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参考文献
New cognitive science research gives insight into how infants understand on-screen animated events
https://www.psypost.org/2021/11/new-cognitive-science-research-gives-insight-into-how-infants-understand-on-screen-animated-events-62175