吉原:そうですね。海外販路開拓を博打にせずに冷静に判断する必要があります。
上司は部下にどう接するべきなのか?
徳田:企業の未来を担う若手が上申してきてくれることは上司にとって嬉しいことだと思いますが、感情に左右されず判断しなければならないと思います。部下が感情的に上申してきた場合、どのように対応したら良いのでしょうか?
吉原:情報が不十分では承認をすることができません。頭ごなしに否定をせずに、承認に必要な事実を部下に投げてあげることで部下が何処まで深く考えているのかを把握することができます。
部下が上申してきた情報をもとに組織が継続的に成長するために今、本当に海外販路開拓が必要なのか?ということを上司や経営陣は判断する必要があります。
徳田:なるほど。ここのコミュニケーションが不十分だと、若手が「この会社にいても未来はない」と判断してしまい離職を生んでしまったり、「この人たちに何を言っても無駄だ」と考え、提案してこなくなってしまいますね。「部下に承認に必要な情報を求める」という視点の重要性を感じました。この視点が上司、部下共にあると企業のコミュニケーションが円滑に進みますね。
〇×を明確にする
吉原:上記のような海外販路開拓に関する上申のプロセスを経ることで、その取り組みが良かったのか、悪かったのか〇×が付けられず、判断が曖昧な△ばかりが発生してしまいます。事前にどういう状態であれば〇×なのかを共通の認識を持つことで後で解釈がずれることがなく、判断をすることが可能になります。
徳田:なるほど…〇か×を明確にすることは企業を継続的に成長させるには不可欠ですね。
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次回は、外国人部下のマネジメント、海外駐在での識学的アプローチとは?について引き続き吉原氏と対談していきたいと思います。
(次回につづく)
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