このようなさまざまな要素が重なり合い、結果として、若い世代は高齢になっても認知症になりにくい、より脳にやさしい社会環境のなかで生きているのではないかと考えられるのです。

ただし、研究者らは「だからといって安心するのは早い」とも警告しています。

今後の世代が新たなリスク(たとえばデジタル依存や運動不足など)に直面する可能性もあり、今回見られた世代の改善傾向が永続するとは限らないのです。

また、この研究では認知症の減少傾向が「なぜ」起きているのかの直接的な原因までは特定しておらず、そこは今後の研究課題とされています。