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大企業に勤めていても副業が推奨される今、起業に興味を持つ人は増えています。そんな中、常に注目されているのが資格の取得。すでに資格を持っている人はもちろん、資格を取って独立したい人や資格に興味がある人に必読のQ&Aを、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏の著書『資格起業バイブル』から、再構成してお届けします。

顧客リストがないと、「待ちの法律家」になってしまう

Q:顧客リストが重要と聞きましたが、どうもピンと来ません。なぜ大事なのでしょうか?

ビジネスでは「顧客リストが重要」だとよく耳にしますが、どうもピンと来ません。士業にとって顧客リストはどのような位置づけなのでしょうか? 本当に顧客リストは重要なのでしょうか? わかりやすく教えてください。

まずは顧客リストの意味と重要性の解説から始めましょう。顧客リストはどのマーケティング関連書でも解説されているほど重要でかつ売上に直結するものなのですが、士業全体ではこのリストに関する意識がかなり希薄です。つまり、あなたが顧客リストについて少し理解を深めるだけで頭ひとつ抜け出すことができるようになりますので、神経を集中させて読んでください。

まず顧客リストとはその名通りお客様の名簿のことです。言い換えれば、企業または個人の情報になります。基本的な情報としては、(1)会社名、(2)代表者名、(3)住所、(4)電話番号、(5)メールアドレスなどがこれにあたり、細かいマーケティングを実施する場合はこれに性別や年齢などを加えていくことがあります。これらの情報が整備されているものを顧客リストと呼びます。

普段、士業は依頼を待つ必要があります。人脈をつくり、ネット集客をしたとしてもお客様に依頼の意思がない限り仕事は増えません。そこで、資格起業家というスタイルを採用し、セミナーやコンサルティングなどで積極的に営業活動をしていくことが重要だと解説しました。このときに顧客リストが生命線になるのです。