ビジネスは信頼関係の上に成り立っています。しかし、その信頼を守るためにこそ、適切な文書化とコミュニケーションが重要なのです。「契約書を求めることは相手を信頼していないことの表れではないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、むしろ逆です。きちんとした手続きを踏むことで長期的な信頼関係の構築につながります。
トラブル発生時の損失、それに費やす時間と労力、さらには信頼関係の毀損といったコストを考えれば、予防策への投資は必要不可欠なものと言えるでしょう。日々の業務の中で、記録を残すことを習慣化し、組織全体でリスク管理の意識を共有することが、健全なビジネスの発展につながるのです。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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