●この記事のポイント ・KDDIとKDDI総合研究所が、AIセキュリティに関する情報を一元化して発信する「AIセキュリティポータル」を開設 ・専門家から一般ユーザーまで幅広い層をターゲットに、最適化した情報提供を実施 ・AIが社会や人に与える影響まで踏み込んだ独自の「AIセキュリティマップ」を提供
企業や個人によるAI活用が急速に広がる中、セキュリティリスクへの対応が喫緊の課題となっている。特に汎用的な生成AIツールの一般ユーザーへの普及により、セキュリティ上の脆弱性が従来の専門家向け対策だけでは対応しきれない新たな局面を迎えている。こうした状況を受け、KDDIとKDDI総合研究所は3月26日、AIセキュリティに関する情報を一元化して発信するポータルサイト「AIセキュリティポータル」を開設した。 このプラットフォームで画期的なのが、LLMを利用した新しい分類技術を開発・導入している点だ。この技術により、これまで整理されていなかった最新のAIのセキュリティの情報を整理・分類することが可能になり、新しく出た文献もデータベースに随時蓄積されることで、同サイトの利用者は最新情報に簡単にアクセスできるようになる。 さらに、これまでAIのセキュリティとの関係性が体系的に整理されていなかった、プライバシー侵害や著作権などの権利侵害といった、AIが攻撃・悪用された結果によりAIが社会や人にもたらすネガティブな影響を「外部作用的側面」と定義して、その要因の調査研究を実施。この結果をもとに、AIのセキュリティ情報の関連性を整理したAIのセキュリティマップを作成した。そこで今回はKDDI総合研究所に、同サイトをオープンした背景・目的、そしてサイトの具体的な内容について取材した。
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