そんな「迷惑者のタケノコ」は、当時筆者が食用と認識している孟宗竹のものとは明らかに見た目が異なっていたため、エンジン式草刈り機を持った伐採業者が刈り取っている姿をただ見ているだけでした。

しかしある日、刈られる前の「河川敷のタケノコ」をカマで採っているヘラブナ釣り師を発見。話を聞いてみると「美味いよ」とのこと。「何ッ!?」と思い、この日を皮切りにタケノコについて調べだし、「迷惑者のタケノコ」の中でも特に美味しく、そして下処理(あく抜き)が楽な淡竹を好んで採るようになった、というストーリーで現在に至っています。

因みに真竹についても、採り方、下処理法は淡竹とほぼ同じの美味しいタケノコなのですが、河川敷エリアでは少なく、筆者の自宅近辺では神社の敷地にてよく見かけます。勿論、私有地に生えているものを勝手に採ってはいけません。

採り方
一般的なタケノコ採り、いわゆる孟宗竹のタケノコ採り(掘り)は、テレビのバラエティー番組等で広く紹介されているとおり、土にちょこっと出たタケノコの先端を見つけ、周りの土をスコップ等でかき分けるように掘り、最後は大きめの鍬で地下根から切断するように採る、といったかなり手間のかかる方法なのですが、淡竹や真竹はこれとは全く異なり、土から20~30cm出たものをポキッと折って採る、もしくはノコギリ鎌(100均のものでOK)でザクっと刈る、といった方法。

更には40~50cmのびてしまったものでも、先端の20cm位は割と柔らかいので、それを刈ってもOK。簡単ということで、宝探し的なワクワク度は低く、ゲーム性も皆無なのですが、物価高のこのご時世、コスパの良い、とても優秀な天然食材だと思います。