深海生物たちの個性的な造形には驚くばかりです。

深海の調査において「未知の深海の新種を発見した」というニュースはよく報告されますが、米シュミット海洋研究所(SOI)2024年に行ったチリ沖の深海探査では、新種と見られる「未知の生物」が一挙に50種ほど発見されています。

ここではどんな奇怪な生物が見つかったのでしょうか?

目次

  • 2024年1〜2月に行われたチリ沖探査の続編!
  • 新発見された「未知の生物」たち!

2024年1〜2月に行われたチリ沖探査の続編!

今回の調査は、シュミット海洋研究所が2024年1月8日〜2月11日にチリ沖で行った深海探査に続くものです。

研究チームは前回と同じ調査船ファルコー号(Falkor)に乗って、2月〜3月にわたる40日間の深海探査に出かけました。

ナスカ海嶺とサラ・イ・ゴメス海嶺(ピンク:海山、点線:国の保護領域、白線:生物・環境的に重要な場所)
ナスカ海嶺とサラ・イ・ゴメス海嶺(ピンク:海山、点線:国の保護領域、白線:生物・環境的に重要な場所) / Credit: CORAL REEFS of the HIGH SEAS COALITION

前回はチリ沖からイースター島までの約2900キロメートルに及ぶナスカ海嶺およびサラ・イ・ゴメス海嶺(Salas y Gómez and Nazca Ridges)が調査の対象地でした。

このたびの調査ではサラ・イ・ゴメス海嶺を越えてイースター島までの西側を中心としています。

ちなみに前回の深海探査で見つかった「未知の生物」たちはこちらの記事で紹介しました。

チリ沖の深海探検で「未知の生物」を一挙に100種以上も発見!

チームはイースター島の周辺に焦点を当てて、約7万8000平方キロメートルの範囲の海底をマッピングし、これまでに見つかっていなかった6つの海山を新たに発見しています。

そして遠隔操作型の水中ロボットを使って水深800〜1200メートルの深海を探査したところ、それぞれの海山には「未知の生物」を含む独自の生態系が築かれていることがわかりました。