ソラスズメダイの鰭、特に尾鰭や臀鰭は黄色ないし白っぽいのですが、日本産のルリスズメダイでは青もしくは透明で、そのような色彩にはならないので見分けられます(パラオやインドネシア、ニューギニアでは鰭が黄色いルリスズメダイがいる)。
また色彩もソラスズメダイはブルーグリーンの色なのに対し(ただし色彩をしばしば変化させることに注意)、ルリスズメダイはより濃い青色になります。
ソラスズメダイの採集
毎年夏から秋にかけて関東から九州の太平洋岸(ただし、ところによっては周年見られる)や、日本海岸の一部地域ではソラスズメダイの姿を見ることができます。
潮だまり(タイドプール)というよりは、海に潜って水深1mほどの場所で見られることが多いです。2本の短い網を手にもち、はさみうちにするようにすると簡単に採集することができます。

うまく網をさばけば10匹以上採集することができますが、飼育することを考えると少数を大事に持ち帰るのが安全。
また、採集シーズン初期に出てくる全長2cm以下の小型個体は非常に弱く、扱いには注意が必要です。

漁港や防波堤の上からでも見られますが、そのような場所ではふつう、潜ることが禁止されています。そのため、潜って採集するというやりかたは使えず、長い2本の網を使って追い込むようにして採集します。
またタナゴ針などの細かい針を使って釣ることもでき、写真のようなカキの殻が多い場所ではこの方法が最も確実で、魚の体表を傷つけにくいので飼育もしやすくなります。
ソラスズメダイを飼育する
ソラスズメダイの飼育は、一般的な海水魚、例えばカクレクマノミなどをうまく飼育できている環境であれば、難しいところはありません。
水温は一般的な熱帯性海水魚飼育の適温とされる25℃でよく、ダメージを受けていなければ、大体翌日には餌(配合飼料)も食べてくれるはずです。
