実際、クンデも、すぐに振動信号と障害物との関係性を学び、スムーズに歩行する姿が確認されました。

このプロトタイプは8m先まで「見通す」ことが可能で、クンデに「第二の目」を与えるものとなりました。

重要な機器は防水性であり、ニューストンの暑い気候でも快適に過ごせるよう通気性も重視されています。

バッテリーは約2時間持つため、散歩で活用するには十分です。

今後、チームはクンデとのプロジェクトで得た知識を活用し、他の様々な盲目のイヌに適用したナビゲーションシステムを開発したいと考えています。

このプロジェクトが特別なのは、単なる技術開発ではなく、「目の見えない犬が、再び世界を感じる」その瞬間に、若者の手によるやさしさと情熱が込められている点です。

ライス大学の学生たちは、まだ若くとも、社会に変化をもたらす力を持っています。

そうした若者たちが挑戦がある限り、未来は確実に明るくなるはずです。

全ての画像を見る

参考文献

Vibrating vest gives blind dog ‘a second set of eyes’
https://newatlas.com/pets/blind-dog-haptic-vest/

New leash on life: Rice students design haptic vest for blind dogs
https://news.rice.edu/news/2025/new-leash-life-rice-students-design-haptic-vest-blind-dogs

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部