ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ(1763〜1814)は、歴史上最も有名と言っても過言ではないナポレオン・ボナパルトの最初の妻として有名です。

ジョゼフィーヌはナポレオンの影に隠れがちですが、彼女自身もとても逸話の多い人物でした。

動物好きで、ユニークなペットを何匹も飼っており、特にオランウータンを飼っていたことが知られています。

しかし、彼女の逸話によく出てくるのは「フォルチュネ(幸運)」という名前のパグです。

パグ
パグ / Credit: ja.wikipedia

パグはおとなしい子がほとんどですが、フォルチュネはかなり凶暴で、主人のジョゼフィーヌに近づく者は誰でも噛みついたといいいます。

当のナポレオンも、結婚式の初夜にジョゼフィーヌと横になっていたところ、ベッドに飛び乗ってきたフォルチュネに足を噛まれたといいます。

ナポレオンはフォルチュネをひどく嫌っており、友人に愚痴っていたという記録も残っています。

これに対し、ジョゼフィーヌは「犬が嫌なら他のところで寝れば?」とナポレオンを冷たくあしらったそうです。

ナポレオンと言えば偉大な武人のイメージも強いですが、それを考えるとジョゼフィーヌはかなり強気な女性だったようです。

その3:天文学者ティコ・ブラーエの「ヘラジカ」

ティコ・ブラーエ
ティコ・ブラーエ / Credit: ja.wikipedia

ティコ・ブラーエ(1546〜1601)はデンマーク出身の天文学者で、それ以前に前例のない精度で天体観測を行い、1572年に「ティコの新星(SN1572)」として知られる超新星を見つけたことで知られます。

そんな彼が飼っていたのは、ヘラジカでした。

ヘラジカは”世界最大級のシカ”として有名ですが、ティコに対しては愛犬のように懐いていたといいます。

自宅ではいつもティコの後についてまわり、訪れた客人を驚かせていたそう。

ヘラジカ
ヘラジカ / Credit: ja.wikipedia