つまり、野生と飼育では餌の違いによって味にちゃんとした違いが出ていたようなのです。
蜂の子の味は、何を食べて育ったか=どのような餌を与えられたかに影響されていると考えられます。

このことは「蜂の子」が単なる食材ではなく、里山という自然環境の“味”を反映する存在であることを物語っています。
チームは今後、季節や地域を拡大した調査を進めていく予定です。
たとえば、春や夏の捕食対象はどう変化するのか、また他の地域では何を餌としているのかを明らかにすることで、より包括的な生態理解が進むと期待されています。
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参考文献
DNA解析によりスズメバチの多様な食餌の習慣が明らかに―蜂飼育者の餌選択における経験知に科学的裏付け―
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1385.html
元論文
Unravelling the dietary ecology and traditional entomophagy of Vespula shidai in central Japan: insights from DNA metabarcoding and local practices
https://doi.org/10.1163/23524588-bja10201
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部