福島県いわき市をホームタウンとし2015年に設立されたいわきFCは、県リーグから昇格を重ね、2022年にJ3に参入した。いわきFCのアイデンティティーは「地方創生」と「未来志向」だ。
代表取締役の大倉智氏が「いわきを東北一の都市にする」という大目標を口にし、東日本大震災からの復興を掲げ、地域の希望となることを目指している。新ホームスタジアム建設計画も発表され2031年までの完成を予定しているという。後は選手が奮起し、J2残留を成し遂げることがマストだ。
いわきFCは、地元企業との連携やサッカー教室を通じて地域経済の活性化に貢献している。クラブの運営母体である「いわきスポーツクラブ」は、フィットネスジムや健康プログラムを提供し、スポーツを通じたコミュニティーづくりを推進。ピッチでは、最先端のフィジカルトレーニングメソッドによって鍛え上げられた肉体を持つ若い選手がエネルギッシュなサッカーを展開している。

FC今治「地域の誇り」「持続可能性」
今2025シーズンからJ2で戦うFC今治は、元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーを務め、民設民営によって建てられた「アシックス里山スタジアム」をホームとしている。FC今治のアイデンティティーは、「地域の誇り」と「持続可能性」だ。
スタジアムは、SGDsに配慮した設計で、試合のない日でも市民に開放され憩いの場を提供している。地元の小学生向けサッカースクールや農業体験イベントを開催し、地域の子どもたちに夢を与えている。
サッカースタイルはテクニカルで攻撃的な「岡田メソッド」を基盤としているが、岡田氏自身は縁もゆかりもない今治のオーナーに就任する際、その本気度を周囲に示すため、S級コーチライセンス(現Proライセンス)を更新せず、退路を断った上で本業に専念した。