日本国内で遺産相続で揉める話は嫌というほどあります。それこそ、あそこは遺産で大型テレビやら車を買ったのになぜうちは買えないといった低俗な話がいまだあるのが日本の現状かもしれません。
遺産を残す側もあいまいな遺書を残す時代ではないと思うのです。非常に明白な形にすべきです。子供や親せきに金をばら撒くだけではそのお金がどう使われるか管理できず、社会的に有効な使い方はなかなかされないでしょう。家族で美食三昧、旅行三昧で散財して終わるケースも多いのではないでしょうか。
時折社会欄のニュースでまとまったお金を役所などに届けて〇〇に使ってください、という美談が報じられます。あれが美談にしかならないのは日本でお金を寄贈し、それをうまく活用する社会基盤が整っていないのです。
ここを整備し、個人が個人の意思でお金をどう処理するか決められるような仕組み作りは不可欠です。冒頭申し上げたように使い切れないほどの資産を持つ人は今後、加速度的に増えてくると思います。それを単に家族だけに分配するという時代はもう終わりにすべきでしょう。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年5月25日の記事より転載させていただきました。