8. 窓の外の赤い目の怪物

 息子が3歳の時、夜中に恐ろしい叫び声をあげて目を覚ました。その叫び声に鳥肌が立ち、寝室に駆け込むと、息子は私の腕に飛び込んできた。何がそんなに怖かったのか尋ねると、赤い目をした恐ろしい化け物が窓から彼を見ている、と。窓には何も見えなかったが、それまで夜泣きなど一度もしたことのない穏やかな子だったので、私は動揺した。息子は再び眠りたがらなかったので、ヘアスプレーの缶を持ってきて、「これは怪物よけスプレーだから、これでもう家には近づけないわ」と言い聞かせた。その夜は息子のそばで眠った。