ドラマや漫画などでは大げさに描かれがちですが、上記4つの条件を満たすようなできごとは日常的に発生します。
マウンティングは「すでに関係性が築かれている者同士」で起こることから、その場の空気感や友好関係を保つために、不快な気持ちを我慢する人も少なくありません。
こうした定義からもわかるようにマウンティングが成立するためには、友達などのよく知っている関係であること、また相手がマウンティングされたことに気づいて不快感を抱いている必要があります。
そしてマウンティングについては、女性の方が敏感なため、マウンティングが起きやすいというのです。
確かに漫画やドラマでは、女性同士が張り合っているとき、男性だけ状況がよくわかっていないという描き方をされることがあります。

こうした状況が描かれやすいのは、男性が女性同士の行うマウンティングに鈍感で、女性は敏感であるからだと考えることができます。
しかしなぜ、女性の方がマウンティングに対して敏感なのでしょうか?
女性のマウンティングは非常に複雑

女性がマウンティングに敏感な理由は、男性と異なり、女性のマウンティングには非常にバリエーションが多く、複雑であるためだという予測があります。
そこで今回の研究者は、書籍やドラマ、リアリティショーなどから、先に上げたマウンティングの4つの特徴を満たしたエピソードを抽出し、タイプ別に分類してみました。
このプロセスでは分析者の主観や思想を排除し、エピソード内にある特徴的な単語を機械的に抽出することによって、マウンティングのタイプを客観的に分類しています。
その結果、女性のマウンティングは大きく分けて「伝統的な女性」「自立した女性」「性的魅力」の3つのタイプに分類でき、さらに20個の概念に細分化して分類できることが分かりました。