しかし情報格差が縮まった現代においてはこの分類はもはや適切ではなく、収益を求めて自由に最善の行動を取れるHFはともかく、挙動が予想され尽くしているルールベースの機械系や、個別企業のリサーチアルファを行動の遅さと説明責任が食い尽くしているプロの機関投資家はダムマネーに分類されるべきだ。

上長やスポンサーからスマートと信用されていないから投資行動に説明責任が発生するのであり、AAIIよりもNAAIMの方が逆指標として秀逸であるのも、まさに機関投資家がダムマネーだからである。

ローズガーデン以来の行き過ぎた関税の巻き戻しはEPS予想の小さな反発を招いた。結局アップル以外のマグ7が決算で滑らなかったからでもあるが、これは5000割れからの調整トレンドの存在を正当化する一方、長期金利が下がらない中での最高値更新までは示唆しないだろう。

GS CTAは予定通りの買戻しが続く。先週5日連続の陽線になったことが、引け近辺の機械の買いの勢いを示唆するだろう。相場が再び下向きにならない限り、5月下旬まで買戻しが続くと思われる。

先々週の記事から注目してきた「ローズガーデンが抜けることによる1ヶ月リアライズドVolの急低下」は実現しており、Volコントロールの買戻しを誘っている。

スマートな個人投資家が愛用するレバレッジETFは再び元気になってきた。NVDU等だけはNVDAの反発にもかかわらず投資家が駆逐されたままであり、一方TSLL等はTSLAを追い掛ける形で人気が続く。

Op Ex前だがディーラーガンマはかなりの上方リスク手当不足の深いマイナスガンマだった。事前にこのチャートを見ても想像力が足りず予想できなかったが、中国との相互関税一時停止のヘッドラインがなくても、ガンマプロファイルだけでも、5750ブレイク後の上値余地の大きさを示唆していたことになる。もっとも、Op Exを通過したことでショートカバーの燃料はかなり減ったのではないか。