寝具、そして現代にも残る放射能の影
■「健康」を謳うウラン入り掛け布団:グラ・メイズ・ウラニウム・コンフォーター

第二次世界大戦後にもかかわらず、1950年代のアメリカでは、天然ウラン鉱石の粉末を含む「グラ・メイズ・ウラニウム・コンフォーター」といった寝具が、「関節炎や痛みを和らげ、健康を増進する」と謳って販売された。これは、1920年代に流行したラジウム入りと称する(実際は土や砂だった)健康掛け布団の模倣品で、本当に放射性物質を含んでいた。最終的には政府の介入により製造中止となった。
■死してなお「輝く」? 「ラジウム入り」を謳った謎の防腐処理液
20世紀初頭には、「エスコ・ラジウム・リキッド・サンシャイン防腐処理液」のように、実際にはラジウムを含まないにも関わらず、その名を利用して「遺体が輝き、生きているように見える」というイメージを植え付けようとする製品も存在した。これは、当時の人々が「ラジウム」という言葉に抱いていた、ある種の神秘的な期待感を利用した悪質な商法と言えるだろう。
これらの事例は、科学的知識が未発達で、未知の技術への過度な期待があった時代に、放射性物質がいかに安易に「万能薬」のように扱われていたかを物語っている。現代の安全基準や倫理観から見れば信じがたい話だが、過去の過ちから学ぶべき教訓は多い。目新しい技術や情報に対して、私たちは常に批判的な視点を持ち、その本質を見極める努力を怠ってはならないだろう。
提供元・TOCANA
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