著名人とSNSが煽る陰謀論の拡散

 この陰謀論の再燃に油を注いだのが、一部の著名人やインフルエンサーたちだ。女優でトランプ前大統領の支持者としても知られるロザンヌ・バー氏は、自身のX(旧Twitter)で「プロジェクト・ブルービーム」に言及し、ドローン騒動が偽装侵攻の準備であると主張。陰謀論メディア「インフォウォーズ」のホスト、アレックス・ジョーンズ氏も、UFO研究家のスティーブン・グリア博士と共にこの説を拡散し、政府による隠蔽工作の可能性を示唆した。

 さらに、共和党下院議員のマージョリー・テイラー・グリーン氏や保守派コメンテーターのマット・ウォルシュ氏なども、ドローンが政府によって操作されている可能性やエイリアンの関与を示唆するような発言を行い、議論を煽った。特に「MAGA(Make America Great Again)」と呼ばれるトランプ氏の熱心な支持者層や、右翼的なコミュニティを中心に、この陰謀論は瞬く間に広まっていった。