つまり、難関資格に通ったからといって、営業に関してはなりふりかまっていられないのです。親戚や友人、元上司や部下など頼れる人には頼り、いわゆる「何かあったら何でもよいのでお願いします」というようなお願い営業も時には必要なのです。きれい事だけではお金は入ってきません。
そして営業を嫌い、面倒臭がっては経営などほど遠いと断言してよいでしょう。営業としてやるべきことは決して多くないといえますが、決して楽ではないのです。
いうまでもなく、何もしなければ仕事は入ってきません。そして何より開業したばかりなのに「一所懸命やっていきたい」という熱意がない人に誰が仕事を頼むのでしょうか。あなたがお客様だとしたら、「営業が嫌い」という起業家一年生に好感を持つでしょうか。もしあなたがまだ質問のような気持ちでいるとしたら、開業資金が底をつく頃、私のお伝えしたいことがわかると思います。
厳しく聞こえるかもしれません。しかし、こうして覚悟の決まらないまま開業し、ひっそりと廃業する人もなかにはいるのです。あなたには、そうなってほしくないのです。
積極的に取りやすい仕事やビジネスを選ぼう
最初の頃は、効率のよい営業などできません。よほどの営業経験、経営経験があれば別ですが、独立開業したものの「本格的な営業が初めて」という方も多いでしょう。最初のうちは、営業の解説をしているビジネス書を読んでもあまり参考になりません。なぜなら、営業に関しての知識がなさ過ぎるため、せっかくのよいノウハウも活用しきれないのです。
もちろん勉強することは重要ですが、最初のうちは必死で人に会い、近い人にお願い営業をすることが重要です。もちろん将来的には、自分が理想とする営業方法、取り扱いたい業務を中心に経営をすればよいでしょう。ただ、最初の段階では「必死な活動」も重要なのです。
たとえば、私の場合は同業者にも営業をしました。どんな小さな仕事もかまわないので、お手伝いできる仕事があれば回してほしい、そういっていわば下請け的に仕事をかき集めました。