むしろ、これまで当たり前に使ってきた“無理数”や“無限”の概念に固執しなくても、具体的な図形や組み合わせの数え上げを手がかりに、新しい計算の仕方を組み立てられるという可能性を示しているのです。
たとえば正多角形をいくつかの多角形に分割する、というとてもイメージしやすい方法を通じて、多項式方程式のような一見抽象的な問題を初心者でも視覚的に理解しやすくなります。
さらに実用面でも、コンピュータに方程式を解かせる際にこれまで当然のように用いてきた「無理数(√のようなルート計算)」を、段階的に加算していく級数ベースの方法に置き換えられるなら、新たなアルゴリズムやより高精度な計算手法が生み出される可能性があります。
かつては絶対に開けないとされていた“5次方程式”という門戸が、いまや新しい考え方でこじ開けられようとしているのです。
古くから「ここで終わり」と思われていた数学の章が、実はまだ書き換え可能だったとわかり、多くの研究者が今後どのようにこの理論が応用されていくのかを注目しています。
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参考文献
Radical rejection behind new method
https://www.unsw.edu.au/newsroom/news/2025/05/mathematician-solves-algebras-oldest-problem-using-intriguing-new-number-sequences#:~:text=A%20UNSW%20mathematician%20has%20discovered%20a%20new%20method,4%20x%20-%203%20x%202%20%3D%200.
元論文
A Hyper-Catalan Series Solution to Polynomial Equations, and the Geode
https://doi.org/10.1080/00029890.2025.2460966