
一部のクラブを除き第16節までの日程を消化した2025明治安田J1リーグ。昨年J2を制して今季は3年ぶりのJ1に臨んでいる清水エスパルスは、ここまで6勝4分6敗と五分の戦績でシーズン中盤戦へと入っている。
今季の昇格組のなかではトップの戦績を収めている清水だが、この序盤戦は主力に欠場者が相次ぎ、やりくりに苦慮するゲームもあった。また、前線の顔ぶれを変えた際に攻撃力が低下するといった課題も見える。そうしたチーム状況から、順位こそトップハーフにつけているものの補強は必須と言える状況なのも確かだ。ここでは、特に清水が補強を行うべきポジションや役割について考察する。

補強ポイント1:センターバック&サイドバック
何らかの理由により序盤戦は欠場者の多く出ていたセンターバックおよびサイドバック。直近は徐々に戦力が戻ってきているが補強ポイントのひとつとして挙げたい。今季の主力として、センターバックではDF住吉ジェラニレショーンやDF蓮川壮大、サイドバックではDF山原怜音にDF高木践といった選手たちが欠場するゲームがあり、急きょボランチのMF宇野禅斗を最終ラインで起用する場面もあった。厳しい台所事情ながら勝利を収めたゲームもあるが、さらに上位を目指すのであれば本職の選手を補強して選手層に厚みを出すことは必須と言える。
もちろん、サブとしてセンターバックでは今季の新戦力であるDF羽田健人、サイドバックではベテランのDF北爪健吾やDF吉田豊が主力の不在をカバーしていたが、特に攻撃時には見劣りする場面も見受けられた。
補強する選手の条件として、センターバックとサイドバック両方をこなせる選手が好ましい。その点では、冬に名古屋グランパスへと移籍したDF原輝綺の存在の大きさが窺い知れる。また、3バックという選択肢もある中ではレフティも検討材料の1つだろう。左利きのセンターバックでは下部組織出身のDF監物拓歩がいるが、現時点ではゲームに絡んでいないことから即戦力が求められる。あくまでもチームとして攻撃的なスタイルを貫くには、後方からの配給や持ち出す力のある選手が望ましいが、最終ラインで補強があるのか注目だ。
