本研究はうつ病を発症しやすい高齢者のみを対象としていますが、将来的な予防の意味合いでは若年層にも効果が期待できるかもしれません。

日本ではこれまで、うつ病は40〜50代で発症率が高くなるとされてきましたが、現代社会の生きづらさやコロナ禍の影響により、うつ発症はもはや中高年層だけの問題ではなくなっています。

また、うつ病や不安障害を持つ人々は家に引きこもりがちで、お風呂にもなかなか入れなくなることが指摘されています。

入浴が若者のうつ予防にも効果があるかどうかは今後の研究が必要ですが、年齢問わず、入浴が心身への健康を促進することは間違いありません。

暑い夏は何かとシャワーで済ましがちですが、お風呂に積極的に浸かることで、心も体も健康に保つことができるでしょう。

ただのお湯より「温泉」の方が「よく眠れる」ことを科学的に証明!

全ての画像を見る

参考文献

毎日お風呂に入れば「うつ病」を予防できる(PDF)
https://www.jages.net/library/pressrelease/?action=cabinet_action_main_download&block_id=3849&room_id=549&cabinet_id=234&file_id=13620&upload_id=17752

元論文

Association between Tub Bathing Frequency and Onset of Depression in Older Adults: A Six-Year Cohort Study from the JAGES Project
https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki/advpub/0/advpub_2359/_article

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。