アマゾンの広大な熱帯雨林の奥深く、ペルー領内シエラ・デル・ディビソル国立公園に、ひときわ異彩を放つ山が存在する。「セロ・エル・コノ(Cerro El Cono)」と名付けられたその山は、高さ約400メートル。驚くべきはその形状だ。まるで人の手で造られたかのように、エジプトのギザのピラミッドを彷彿とさせる明確な平坦面を持ち、周囲のどこまでも平坦なジャングルから円錐形に突き出ている。その特異な姿と、到達が極めて困難なことから、セロ・エル・コノは長らく神秘のベールに包まれてきた。
この奇妙な頂きは、ただの山なのだろうか? それとも、我々の知らない古代文明が残した巨大なアマゾンのピラミッドなのだろうか?憶測は尽きない。
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「聖なる山」か「自然の造形」か 地元伝承と科学的見解
科学者たちの多くは、この巨大な丘を地質学的な奇形、おそらくは火山活動の産物か、あるいは特異な岩石層が侵食されてできたものだと考えている。しかし、地元に暮らす先住民の部族にとって、セロ・エル・コノは「アンデスのアプ」、つまり自分たちのコミュニティを守護する聖なる山の精霊として、インカ帝国よりも古い時代から崇拝の対象とされてきた。
さらに、この地域には、太古の昔に忘れ去られた文明がこの地に壮大なピラミッドを築き、セロ・エル・コノはその遺跡の上に成り立っているという驚くべき伝説も語り継がれている。ペルーのニュースメディア「ラ・レプブリカ」によれば、一部の研究者たちは、この先住民の伝承に注目し、「コーンヒル(円錐形の丘)」を意味するセロ・エル・コノが、ギザのピラミッドと同様の人工構造物である可能性を真剣に探っているという。

(画像=画像は「Daily Mail Online」より,『TOCANA』より 引用)