静かに、でも確実に“突きつけた”

(画像=『FUNDO』より引用)
次の日、私は在宅ワークの明細や源泉徴収、そして確定申告の控えなどをすべて印刷しました。
さらに家計簿アプリをスクショし、毎月どれだけの生活費を“ 私が出しているか ”も一目でわかるようにまとめました。
夜、夫が仕事から帰宅し、いつも通りのんびり晩酌を始めたタイミングで──
私はその書類を一式、テーブルに静かに置きました。
「これ、見ておいてね」
夫は「何これ?」と怪訝そうにしながらも目を通し──だんだんと顔色が変わっていきました。
「……お前、こんなに稼いでたの?」
「うん。あなたの手取り、15万くらいでしょ? 私、今月は18万だった」
私は事実を淡々と告げました。
もちろん、収入を競い合いたいわけじゃありません。
ただ、「俺のおかげで生活できてる」なんて言葉を、二度と言わせたくなかったのです。