研究主任のキャサリン・ベル氏はこう話しています。

「気候変動や将来的な海底鉱業、資源開発といった脅威が加速する中、これほど広大な領域に対する探査が極端に限られていることは、科学と政策の両面にとって重大な問題です。

深海の生態系とその働きについて、より深く理解することは、資源管理や環境保全の意思決定において不可欠です。

これらの推定結果は、深海を探査し、研究する方法そのものを根本的に見直す必要があることを示しています」

しかし「今から世界中で深海探査のプラットフォームを1,000以上増やしたとしても、地球の海底全体を視覚的に調査し終わるには、およそ10万年かかるだろう」とベル氏らは予測しています。

つまり、すぐに成果が出るような話ではありません。

それほどに地球の深海底は広大無辺な世界なのです。

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参考文献

We’ve Only Glimpsed 0.001% of Earth’s Deep Seafloor, Study Reveals
https://www.sciencealert.com/weve-only-glimpsed-0-001-of-earths-deep-seafloor-study-reveals

Only 0.001% of the deep seafloor visually observed in seventy years, revealing gaps and bias in ocean exploration and global biodiversity understanding
https://www.eurekalert.org/news-releases/1082535

元論文

How little we’ve seen: A visual coverage estimate of the deep seafloor
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adp8602