「自分は罪人だ」― 地獄での苦痛と巨大な存在

 その赤紫色に染まった荒涼とした世界で、スティーブ氏は自身の体に巨大な鎖が食い込んでいるのを感じ、他にも数えきれないほど多くの人々が、耐え難い苦痛の中で囚われている気配を感じ取ったという。

 さらに、そこには巨大なマントを羽織ったような存在がいた。苦しむ魂たちを裁くかのように見えたその存在は、「3階建て、4階建て、いや5階建てビルほどの高さはあっただろうか。とにかく巨大な存在だった」と彼は振り返る。

 この地獄のような空間での苦痛は計り知れず、「隣にいる人に『調子はどう?名前は?』なんて聞けるような余裕はまったくない。ただただ、苦痛に悶えるだけだ」と語る。「生まれて初めて、自分が罪人であり、悪い人間だからここにいるのは当然なのだと悟った」という強烈な罪悪感に苛まれた。彼は「もう二度と、永遠にこの場所から出ることはできない」と絶望した。実際は8時間の出来事だったが、彼にはほんの数分のように感じられたそうだ。