今回の研究では、3つのタイプが扱われました。
安定型は、人と親密になるのが得意で、他者との信頼関係を築きやすい傾向があります。
不安型は、人に嫌われないか心配しがちで、相手の反応に過敏になりやすい傾向があります。
回避型は、他人との親密な関係を避けがちで、自立や自己完結を重視する傾向が強いとされます。
そして研究チームは、18,000人以上の多国籍サンプルを対象に、アンケート形式で調査を行いました。
具体的には、愛着スタイル、現在子どもを持っているか、持ちたいと思っているか、そして子どもを持ちたくない理由などを明らかにしました。
その結果、「子供を持ちたくない」と言う人に、ある共通点が浮かび上がってきました。
親との感情的距離がある人は「子供を持ちたがらない」と判明
この調査に参加した人々のうち、約12%が自発的に「子どもを持たない」、いわゆる「チャイルドフリーを選択している」と回答しました。
では、なぜ彼らはその選択をしたのでしょうか。
調査の結果によると、子どもを持たない理由として「自由を保ちたい」「精神的な健康への不安」「世界の不安定さに対する懸念」「親としての責任への不安」などが挙げられました。
特に「自由を保ちたい」と答える人が最も多く、子供を持たないと回答した人の3分の2がこれを選びました。

また親に対する愛着スタイルが「回避型」である人ほど、子どもを持たない選択をする傾向があるということも分かりました。
親に自分の気持ちを理解されなかった経験がある人や、親から愛情を十分に感じられなかった人は、自分が親になること自体に抵抗感を抱きやすい傾向があるようです。
ここで注目すべきなのは、「回避型」の愛着スタイル、つまり「親との感情的距離がある」人ほど、子供を持たない理由として「自由を保ちたい」と回答する人が多かったという事実です。