が、今回の豊島氏の投稿に付けられた投稿には、そのような文脈が全く無い。
にもかかわらず、豊島記者が「殺害された小尻知博記者を冒涜するリプライ」と理解したというのは、朝日新聞の川柳欄の記載は、やはり「そういう意味」と解する余地が非常に大きいということでしょう。
なお、川柳を詠んだ人は私人です(素性は知らないが、一応そういう事になる)。
その人が詠んだ意図とは異なる趣旨に読めてしまう文脈にブチ込んで「掻き乱そうと」するやり口は、一般的にみて当人に対しても失礼でしょう(本人の本心は知りませんが)
そういう悪性もある事案であると言えます。
株主が東電の損害を幹部に請求し賠償額13兆円が地裁で認められた訴訟
さらに言えば、元の句も実際の出来事と内容がズレています。
この訴訟は1、原告である株主から「東電が被った損害」について取締役の任務懈怠を理由に賠償請求したのであって、事故関連で亡くなられた方々が損害賠償を請求したのではないんですよ。 ※損害の中身は廃炉・汚染水対策費用、被災者に対する損害賠償費用及び除染・中間貯蔵対策費用。高裁判決が今年6月に予定されている。
だから、この訴訟の話では、亡くなられた方々やその遺族に仮託して論じる素地が無いため、「原発事故関連で死者が出た」こととは一切関係が無い。2
そういうヘンテコな句であると言わざるを得ません。
文脈とは無関係でも、原発事故の影響を過大に評価した風評加害の内容
そして、原発事故関連の死者は、民主党菅直人政権による避難強制によるものが主な原因・遠因なのに、東電に帰責させているのは別の誤解を生み出していると言えます。
還らない命が無限大に等しいほど多い、という意味が妥当するのは、東日本大震災での津波による死者・行方不明者の被害です。原発事故に関して言うのは、実態と乖離しています。
放射性物質を大量に浴びた結果の死者や健康被害というものはただの一人も生じていません。それを「還らない命…が無限大」というのは、原発事故の被害を不必要に過大に喧伝しており、風評加害の内容にすらなっていると思います。