暮らしに必要な家電のトップに挙げられるのは、「冷蔵庫」です。

そのため災害の影響で停電が続いたりすると、冷蔵庫に頼り切っている現代人のほとんどは、大切な食料を腐らせてしまうでしょう。

では、電気がなくても食物を保存する方法はあるのでしょうか?

ここでは、世界中の人々が昔から作ってきた「電気を使わない冷蔵庫」を紹介します。

災害などの緊急時に役立つとっておきのサバイバル術です。

目次

  • 「電気を使わない冷蔵庫」を作る方法
  • 「二重ポット式冷蔵庫」が砂と水で食料を冷やせる理由

「電気を使わない冷蔵庫」を作る方法

二重ポット式冷蔵庫を使って市場で野菜を売る女性
二重ポット式冷蔵庫を使って市場で野菜を売る女性 / Credit:Peter Rinker(Wikipedia)_二重ポット式冷蔵庫

簡単に作れる「電気を使わない冷蔵庫」の正式名称は、「二重ポット式冷蔵庫」と言います。

世界のいくつかの地域では、ジーア(Zeer)ポットとも呼ばれており、中東やアフリカの人々が、暑くて乾燥した気候でも食物を腐らせないために利用してきました。

二重ポット式冷蔵庫は次の手順で、誰でも簡単に作成できます。

①陶器の鍋(ポット)2つ、砂、水を用意します

大きな鍋(ポット)2つ
大きな鍋(ポット)2つ / Credit:wikiHow_How to Make a Pot in a Pot Refrigerator(2022)

片方の鍋がもう片方の鍋にすっぽりと入る必要があります。

この時、鍋と鍋の隙間は1~3cmあるのが望ましいです。

そして小さな鍋に保存したい食物を入れるため、両方の鍋とも、できるだけ大きなものを用意してください。

②大きな鍋の底から約2.5cmまで砂を入れます。

③小さな鍋を大きな鍋の中に入れます。

大きな鍋の底に砂を敷いてから小さな鍋を入れる
大きな鍋の底に砂を敷いてから小さな鍋を入れる / Credit:wikiHow_How to Make a Pot in a Pot Refrigerator(2022)

この時、小さな鍋と大きな鍋のふちは同じ高さになるべきです。