いかなる王も永遠には統治できない。いつか必ず訪れる死。王族であれば、その最期は気高く、名誉あるものとして記憶されることを願うだろう。しかし、歴史を紐解けば、高貴な身分であっても実に奇妙な理由や信じられない偶然によって命を落とした王族たちがいるのだ。

 もしその治世で名を残せなくとも、とんでもない死に方をすれば、歴史書に名を刻む一つの方法にはなるかもしれない。ここでは、歴史上記録されている王族たちの特に奇妙な死にまつわる10の物語を紹介しよう。

1. 食べ過ぎで? – スウェーデン王アドルフ・フレドリク

歴史に残る王族たちの「奇妙な死」10選!食べ過ぎ、鼻血、不老不死の薬で…
(画像=画像は「Wikipedia」より,『TOCANA』より 引用)

 スウェーデンを1751年から1771年まで統治したアドルフ・フレドリク王。20年という立派な治世にもかかわらず、有能な王としてよりも美食家としての評判の方が高い。

その理由は彼の死因にある。死の前夜、彼はロブスター、キャビア、ザワークラウト、シャンパン、そして大好物のペイストリー14個からなる、とてつもない量の晩餐を楽しんだと言われているのだ。この食べ過ぎが原因で亡くなった、というのが通説だ。

 現代の学者たちは、この話はプロパガンダである可能性があり、実際は単なる心臓発作だったかもしれないと指摘している。とはいえ、常軌を逸した量の食事が心不全の引き金になった可能性は否定できないだろう。なんとも食いしん坊な王の奇妙な死である。