「未解決ゼロ」は実現するか? AIと人間のハイブリッド警察
クリアリー氏が創設した科学捜査テクノロジー企業「The SmartWater Group」の技術は、すでに世界20カ国、200万人以上に利用されている。彼は、AIとロボット技術の急速な進歩により、2055年までにはどんな犯罪であれ、法の裁きから逃れることは事実上不可能になると確信している。
英国では2024年の犯罪の約40%が未解決であり、1日あたり約6000件が解決されていない計算になる。日本でも同様に、2023年の刑法犯検挙率は38.3%と低下傾向にあり、特に詐欺やサイバー犯罪の増加が顕著だ。こうした背景を受け、フィル・クリアリー氏は、AIと法科学ロボットの導入によって捜査の精度が飛躍的に向上し、未解決犯罪の大幅な削減が可能になると主張している。
クリアリー氏は、こうした現代の課題を、フォレンジック・ボットとAIが解決すると期待を寄せる。ただし、彼が描く最終的な未来像は、人間が完全に排除されるロボコップのような世界ではない。「最も現実的なのは、人間とAI・ボットが協力するハイブリッドなアプローチだ」と彼は言う。AIとボットが膨大なデータ処理や現場作業といった「力仕事」を担当し、人間の警察官は市民とのコミュニケーションや、最終的に犯罪者を刑務所へ送るための重要な判断に集中する。そんな未来の警察の姿が、少しずつ実現に近づいているのかもしれない。

提供元・TOCANA
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