この惑星の直径は、地球の3.36倍倍です。こうした巨大な地球型惑星(岩石惑星)を「スーパーアース(super-Earth)」と呼びます。

先程の恒星の例が極端だったため、直径が3倍と聞くと、思ったほどではないな、と思う人もいるかもしれませんが、体積に換算すれば、直径が3.36倍なら体積は3.36³、つまりおよそ38倍にもなります。

さらに驚くべきはその質量で、なんと地球の約64.2倍にも達しています。

Kepler-277cは見た目の大きさ以上に、非常に高密度の惑星で、平均密度はおよそ9.3 g/cm³にも達し、これは地球の密度(約5.5 g/cm³)を大きく上回ります。

そのためこの惑星の表面重力は、地球の約5.7倍になると予想されています。

この重さはKepler-277cが単なる岩石質ではなく、大量の金属成分(おそらく鉄やニッケル)を内部に含んでいることを示唆しています。

このような惑星が形成される理由は詳しくわかっていませんが、現在考えられている有力なシナリオは2つあります。

ひとつは、Kepler-277cは惑星形成の降着円盤が異常な高密度の固体物質でできており、それが集まって成長したからという説です。

もうひとつは、もともとガス惑星だったが、恒星からの強烈な放射によってガスを失い、中心のコアだけが残ったという可能性です。

恒星に近いガス惑星はガスを吹き飛ばされコアだけが残る可能性がある。/Credit:Wikimedia Commons

ただし、現在観測されているKepler-277cの非常に高い密度を説明するには、単なるガス喪失だけでは不十分な可能性も指摘されています。

系外惑星の観測は、太陽系内の惑星を観測するようにはっきりと見ることはできません。そのためまだこの惑星についてはわからないことが多いのです。

しかし、惑星の中心部も超高圧がかかっていると推測され、地球とはだいぶ異なる極端な環境であることは確かでしょう。