世界的実業家イーロン・マスクが「文明の未来にとって最大のリスク」と表現してきた“人口崩壊”の懸念が、最新の研究でさらに深刻化していることが明らかとなった。マスクは以前から、出生率の低下が経済や社会保障制度に破壊的な影響を与えると警告してきたが、新たな研究結果は、従来の人口維持に必要とされてきた出生率の基準すら甘かった可能性を示している。
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出生率2.1では足りない?実は2.7が必要だった
従来、人口を維持するためには女性一人あたり2.1人の子どもを産む必要があるとされてきた。しかし最新の研究では、これでは不十分で、2.7人が新たな持続可能ラインだと指摘されている。理由としては、死亡率や男女比、生涯子どもを持たない人の割合、家庭サイズのばらつきといった変数が、これまで十分に考慮されていなかった点が挙げられる。
この研究は、「人口の持続可能性だけでなく、言語、文化的伝統、家系の多様性といった社会的構造の維持にも関わる」として、従来の出生率目標の見直しを求めている。