エジプト、ギザの大地に横たわる巨大な石像、大スフィンクス。全長73.5メートル、高さ20メートルにも及ぶこの一枚岩の彫像は、地球上で最も謎めいた古代モニュメントの一つだ。誰が、いつ、何のために建造したのか? その起源は未だに謎に包まれており、主流の学者たちでさえ頭を悩ませている。

 しかし、スフィンクスの謎は、その巨大さや起源だけではない。その内部や地下には、未知の空間へと続く「秘密の入口」が存在するのではないか、という説が長年にわたって囁かれているのだ。

発見と修復、そして謎

 大スフィンクスが近代的な考古学調査によって発見されたのは1817年。ジョヴァンニ・バッティスタ・カヴィリア率いる調査隊が、ほぼ砂に埋もれていたその胸部を完全に掘り起こした。その後、1925年から1936年にかけてエミール・バレーズ率いる探検隊によって、スフィンクス全体が完全に発掘された。

 多くの研究者は、スフィンクスが未完成のまま放置されたと考えている。本来の建造者たちは、現在我々が見る姿よりも、はるかに壮大なものを意図していたのではないか、と。