「大型連休で時間がある時に何か新しいことを始めよう」と考えているかもしれません。
ジョギング、日記、英語の勉強、読書……やってみたいことはたくさんあるけれど、「三日坊主で終わりそう」と不安になってはいませんか?
では、実際に新しく始めたことが習慣として身につくまでには、いったいどれくらいの期間続ければ良いのでしょうか?
そして、どうすれば挫折せずに習慣化できるのでしょうか?
この問いに対し、南オーストラリア大学(UniSA)の専門家ベン・シン氏とアシュリー・E・スミス氏が、最新の研究をもとにわかりやすく解説しています。
目次
- どれくらい続けると「習慣になる」のか
- 新しい習慣を身につけるための8つのヒント
どれくらい続けると「習慣になる」のか

たとえば、朝の歯磨き。あなたは「今日は歯を磨こう」と強く意識して行動していますか?
おそらく、そんなことはないでしょう。
自然と体が動き、無意識のうちに手が歯ブラシを握っているはずです。
これが「習慣」になった状態です。
では、最初に歯磨きを始めたとき、いつからそれが習慣化されたのか、正確に覚えている人はいません。
しかし、ある程度の時間と反復が必要だったことは間違いありません。
もしかしたらこれまでに「習慣化するには21日しかかからない」という説を耳にしたことがあるかもしれません。
これは1960年代の形成外科医マクスウェル・マルツの著書に端を発した考え方です。
彼は、患者が身体的変化に適応するのに約3週間かかることに気づき、このように主張しました。
しかし、現代の科学はこの「21日神話」を肯定してはおらず、より現実的なデータを提示しています。

2009年にユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)で行われた研究によれば、新しい習慣を自動化するまでにかかる平均日数は66日であることが明らかになりました。