老後の価値観は行動をすることによって発見できるでしょう。いろいろな人と接点を持ってみるのは楽しいと思います。かつてある大手上場企業の副社長までされた方がリタイア後、当地になじもうと努力されたのですが、「杵柄(きねづか)」がいつまでも邪魔をして災いし、うまく立ち回れませんでした。企業でどれだけ素晴らしい肩書があったとしても「退職したらただの人」であってそこからはスクラッチで生きること、そしていろいろな人のいろいろな声に耳を傾け、先入観を持たないことが大事だと思います。大工さんも植木職人さんも料理人も皆とても深い人生を送ってているのです。そんな人の話を聞いていればふと「俺の40年は何だったのだろう」という疑問すら出てくるかもしれません。それが老後への哲学であり、価値観を探る旅になるのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年4月29日の記事より転載させていただきました。