だいたい、開業医がボロ儲けできて、ベンツにのって大きな家に住んでというのはどこの国でも当たり前ではないし、日本でも高齢化社会で急激に医療費が増えて市場が巨大化していった結果に過ぎなかった。
慢性期疾患が増えると同時に1割負担が継続して、暇な老人が病院に集まってくる構図が維持されてしまったのは医師会とシルバーデモクラシーの賜であった。
能力のない医師、努力のしない医師、経営能力のないクリニックでも高所得が維持できてしまっている現状がおかしいのであって、放っておいても団塊の世代が死んだあと市況が悪化すれば勝手にクリニックは減っていくものの、早期に改善するにこしたことはない。
日本の一般会計が110兆円であるのに対して、医療費が約50兆円もあり、しかも大半を現役世代の社会保険料に依存した老人が湯水のごとく使っているというのも異常事態で、いかにして医療にかからず健康を維持するかのインセンティブがないし、ドラッグストアやスポーツジムにいくより病院にいくほうが安いという異常事態はさっさと改善したほうが良い。
開業医の年収はたかだか2800万円ということだが、超零細のやる気のないところも含めてこれだろうから、実態としてはもっと多いし、この2800万円は開業医であるから、個人の車や飲食も法人経費で済ませている場合すらも想定しうる。
診療報酬を減らせばいらない検査や投薬をして医療費が増えることも予想されるが、結局医療アクセスが良すぎることが第一の問題であって、まず老人らの無駄な医療アクセスを金銭的、物理的に悪化させてしまうことで無駄なものは大きく減らせる。
そして開業医より勤務医のほうが儲かるようにすれば、日本全体の医療レベルは上がる。
多くの国民は、大規模な病院にはクリニックよりも高技能・高能力な医師がいると信じているが、実態としては確かにトップ層の指導者たちは非常に優秀であるが、30歳そこそこのヒヨッコたちが主戦力になっている大規模な病院が無数にあるのは意外なことに知られていない。