しかし検出されたプラズモンは既知のどの粒子にも当てはまりませんでした。
そして徹底的な分析によって可能性を潰していった結果、唯一残ったのが悪魔粒子の可能性だけとなりました。

古の名探偵も「たとえ信じられずとも、不可能なものを全て消去して、最後に残った物こそが真実である」と述べています。
研究者たちは一転、検知された準粒子が悪魔粒子であると仮定し、検証実験を行っていきました。
すると、全ての証拠が、この検知された準粒子こそ悪魔粒子であると示していたのです。
また再現性を検証した実験でも、繰り返し悪魔粒子の検出に成功します。
さらに悪魔粒子特性についていくつか調べたところ、悪魔粒子の出現とともに電子の保持するエネルギーに変動が起きていることが判明しました。
研究者たちは現在、悪魔粒子が超伝導における重要な役割を果たしている可能性があるとして、悪魔粒子と超伝導の関連性について追跡調査を行っています。
もし両者の関係性が確認できれば、悪魔粒子を使ってより優れた超伝導体を作れるかもしれません。
また検出法が確立されたことで、ストロンチウム・ルテニウム酸化物以外の多くの金属にも、悪魔粒子を確認できるでしょう。
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参考文献