日産自動車は2025年3月期の連結決算について、最終赤字が最大7500億円に達する見通しを発表しました。

これは1986年以降で最大規模の赤字であり、主因は世界的な販売不振と、生産拠点の資産価値を見直したことによる5000億円超の減損損失、さらに構造改革費用の増加です。

営業利益は従来の1200億円から850億円に下方修正され、前期に15円だった配当も無配に転落する見込みです。

また、世界販売台数も従来見通しの340万台から335万台に引き下げられました。こうした業績悪化のなか、4月に就任したイヴァン・エスピノーサ社長は「資産の徹底的な精査を通じて再建に取り組む」と述べていますが、再建への道は平坦ではありません。