またメスがいない状態で脳回路を強制的に活性化すると、オスマウスは相手がオスでも無生物でも、ありとあらゆるものと見境なく交尾行するようになりました。
(※ビーカーやチューブが相手でも交尾を試みようとしました)
この結果はサブスタンスPの直接注入で発生する性欲は極めて純粋な存在であり、相手を選ばないものであることを示します。
また脳回路の強制的な刺激により射精後の不応期(賢者タイム)の驚異的な短縮も可能になりました。
オスマウスは射精を1度行うと、4~5日間という人間よりも遥かに長い不応期(賢者タイム)に入ります。
しかしサブスタンスPで脳回路を強制起動するとマウスは1秒以内に交尾行動を再開させることが判明しました。
この結果は脳回路の強制起動によって不応期(賢者タイム)を40万分の1以下に短縮できることを示します。
一方、メスマウスと通常の交尾を行っている最中に脳回路を強制的に遮断すると、オスマウスは即座に交尾行動を中止することがわかりました。
これらの結果は、サブスタンスPによって仲介される脳回路が、オスマウスの純粋な性欲の源泉となっていることを示しています。
ですがまだ検証すべき課題があります。
オスの性欲は通常、オスたちにとって「進んで求める」ほどポジティブな存在です。
脳回路の活性化によってオスマウスたちが感じている性欲は、自然な性欲のように好ましいものなのでしょうか?
脳回路の活性化はオスたちにとって「気持ちいい」らしい

性欲の源泉となる脳回路の活性化は、オスマウスにとって好ましいことなのか?