2時間のCPRの末に… 16歳少年の「奇跡」
さらに昨年、アメリカ・テキサス州では、16歳のサミー・ベルコさんがロッククライミングジムで心停止を起こし、一度は死亡が確認された。しかし、2時間にわたる懸命な心肺蘇生法(CPR)の末、彼は奇跡的に息を吹き返したのだ。医師は彼を「文字通りの奇跡」と呼んだ。
母親のジェニファーさんは、その時のことをこう語る。「息子に話しかけ始めました。『どれだけ愛しているか、助けられなくてごめんね』と。すると突然、私が祈り始めた時、夫が『大変だ、彼が動いている!』と言ったのです」。彼らは3年前に別の息子フランキーを亡くすという悲劇を経験しており、サミーの生還はまさに奇跡だった。
また、昨年6月にはエクアドルで、ベラ・モントージャ・カストロさん(76歳)が病院で死亡宣告を受けた後、自身の葬儀の最中に棺の中で生き返るという驚愕の出来事も起きている。棺に花を手向けていた参列者が、中から物音がするのに気づき、それがベラさん本人であると判明したという。

日本国内で死亡宣告された後に生き返った事例として広く知られているのが、天文家・木内鶴彦氏の体験である。22歳の時、上腸間膜動脈性十二指腸閉塞という極めて稀な疾患により意識を失い、医師から死亡と判断された。しかし約30分後、心拍と呼吸が再開し、奇跡的に蘇生した。この体験は医学的にも記録されており、本人の著作や講演でも詳細に語られている。
これらの事例は、非常に稀ではあるものの、人間の生死の判定がいかに難しいかを示唆している。医療技術が進歩した現代においても、「死」の定義や判定には曖昧さが残る場合があるのかもしれない。病院での死亡宣告の後、生き返る人々。その背景には、まだ解明されていない医学的な謎や、あるいは我々の理解を超える何かが存在するのだろうか。今回のマヨルカ島での出来事は、生命の神秘と医療の限界について、改めて考えさせられるものとなった。
生と死の境界線は、我々が思うよりも曖昧なのかもしれない。
文=深森慎太郎
提供元・TOCANA
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