一方、城北・城東エリアなど実需層が中心の地域では、価格が高すぎて買い控えの動きが出てきており、練馬区や江戸川区などでは前月比マイナスとなっているとのことです。

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いま住宅を初めて買う人にとって、状況は非常に厳しいです。23区内で新築マンションを買うには、年収1000万円以上が最低ラインで、都心部では2000万円以上が必要とされています。中古物件まで視野を広げれば、年収750万円あれば手が届く場所もあります。

こうした不動産価格の高騰は、家を買ったかどうかで資産格差がついた10年の帰結だったとも言えます。

その一方で、金利上昇の影響も出始めており、無理なローンを組んだ人が支払いに行き詰まり、競売物件が15年ぶりに増加しています。今まで買えなかった人にとっては、中古市場にチャンスが出てくるかもしれません。