悪人に勧められて危険ドラッグに手を出す。 闇バイトに巻き込まれる。 心理的に籠絡され、金品を取られる。
リアルでは実質的に付き合う人間関係が分断されているのが普通で、たとえば東京の一等地にある企業で働き、通勤圏内に住んでいるなら必然的に人間関係も自分と近しい属性となって危険もない。
だがネット上にはリアルではまず遭遇しないようなブッ飛んだ相手が潜んでいる。あまり性善説を否定するようなことはいいたくないのだが、世の中には関わると相手を不幸にする人格も一定数存在し、ネット上では簡単に彼らと接点を持つことができてしまう。
ネットの人間関係は慎重であるべきという前提が、これまで以上に重要になっている。
SNSの炎上・誹謗中傷リスク
SNSは情報発信の武器であると同時に、一歩間違えば自爆装置となる。そしてそのリスクは一昔前に比べて格段に高くなった。
軽い気持ちで考えを口にしたり、大きな主語で否定的な発言をすると一発アウトのリスクはそこら中に転がっている。たった一つの不適切(と認識されてしまう)発言で人生は簡単に破滅する。相手から訴訟を起こされれば数十万円単位のコストが発生してしまう。
経済的コストに留まらず、勤務先や家族、友人に知られれば解雇や信用失墜などさらにダメージは増大する。正直、SNSはよほど自己の発言を客観視できる能力の持ち主か、心配な時は投稿前に毎回AIにチェックをかけられるマメな人を除けば「SNSは閲覧専用」で良いだろう。
ITセキュリティ
一昔前までITセキュリティについては、「海外の危ないサイトに自ら行かない限り大丈夫」という感じだった。しかし、最近は犯行を行う側もAIの悪用やテクノロジーの進展で防御が弱いと言うだけで被害を受けるリスクが出てきた。
昨今は毎日のようにランサムウェアやウイルス感染によるセキュリティ事故が報告されている。また、複数の証券口座が悪用され、大事な資産を売却、損失確定させられるなど人生を左右しかねない被害も起きている。