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大企業に勤めていても副業が推奨される今、起業に興味を持つ人は増えています。そんな中、常に注目されているのが資格の取得。すでに資格を持っている人はもちろん、資格を取って独立したい人や資格に興味がある人に必読のQ&Aを、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏の著書『資格起業バイブル』から、再構成してお届けします。

顧客側に立ち、同じ気持ちになることは重要

Q:法律的には正しいのに、お役所仕事で話が通じず、正直私もキレてしまいそうです。

地方都市で行政書士をしています。田舎のせいか、電子申請的なものやあまり取り扱ったことのない許認可などを申請すると、前例がないといって書類を受け取ってもらえなかったりすることが稀にあります。東京や大阪などの都市では当たり前に行われていることだと思うのですが、どうしてもこういった役所対応にイライラしてしまいます。法律的には正しいのに、話が通じない場合はどうしたらよいのでしょうか?

ご相談のような役所と意見が食い違うケースで、もっともやってはいけないことのひとつが、役所の味方になってしまうことです。最初はお客様のためにと思って仕事をしていても、途中で役所から「これでは書類は受け取れない」という指導を受けた後、「役所がこういっているので、なんとか引き下がってもらえますか?」と態度を翻してしまうと、いうまでもなく今後お客様から仕事を任せてもらえることはなくなってしまいます。

たしかに、役所が一度決めたことを覆すことはなかなか難しいといえます。私たちはその現実を十分知っています。しかし、ここで重要なのはあなたがどちらのために一所懸命にやったかという事実です。残念ながら法的な要件について解釈が合わず、取り下げざるを得ないケースも長く士業をやっていればあることでしょう。しかし、最後までお客様の側で仕事をしなければなりません。