観葉植物のメリットは、自然とのつながりにとどまりません。

これまでの研究によると、観葉植物はポジティブな感情を高め、ストレスを軽減し、在宅ワークや屋内作業の生産性を向上させ、さらには痛みといった身体的な不快感さえも和らげる可能性があることが示されているのです。

こうした背景の中で、研究チームは「人と観葉植物との関係性」をさらに詳しく調べることにしました。

家主と観葉植物の関係性は「4タイプ」あった!

今回の調査では、オーストラリアの成人115人を対象に調査を行いました。

参加者はソーシャルメディア投稿や南オーストラリア大学でのポスター広告を通じて募集しました。

参加者の内訳は、女性が約69%、男性が30%、ノンバイナリーが1%で、年齢は18歳から69歳まで幅広く分布していました。

アンケート調査によると、参加者が所有していた観葉植物の数は平均で15鉢でした。

1鉢だけ所有している人もいれば、中にはなんと500鉢育てている人もいたようです。

参加者たちが育てていた観葉植物の種類は合計で51種に及びました。

最も一般的だったのは多肉植物、ポトス、モンステラで、置かれている場所はリビングルーム、キッチン、寝室がほとんどでした。

全体を通して、観葉植物を持つことによる11種類のメリットが報告されました。

回答者の半数は、観葉植物の「見た目の美しさ」を挙げました。

コメントには「見ていて気持ちがいい」「部屋が柔らかい雰囲気になる」「彩りが加わる」などがありました。

また、空気の質を改善する効果や、植物を見ることで心が落ち着くという声も多く寄せられました。

それ以外にも「植物が生活習慣を整える助けになった」「身体的な健康を改善した」「疲労感を和らげてくれた」といったメリットも報告されています。

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研究で明らかになった「家主と観葉植物の関係性の4タイプ」/ Credit: B. Le Busque et al., PLANT-ENVIRONMENT INTERACTIONS(2025)