新聞社が出資したテレビ局は、映像と音声という強力なプロパガンダ手段を手にし、やがて「見えざる権力」として政治家すらコントロールするようになった。

メディアは本来、自らの権力性にもっと自覚的でなければならない。しかし現実には、TBSに象徴されるように「自分たちこそが正義」という傲慢が蔓延している。

メディアの自省なくして、日本社会の未来なし

TBS『報道特集』の「みんなでつくる党」報道は、単なる一つの偏向事例ではない。それは、日本のマスメディアが抱える深い構造問題の縮図であり、このまま放置すれば、民主主義の基盤である「情報の自由市場」が破壊される危険性すら孕んでいる。

放送局は、国民共有の財産である電波を使って情報を発信している。

ならば、彼らが守るべきものは自らの「正義」ではない。徹底したバランス感覚と、視聴者への誠実さであるべきだ。

そして、視聴者である私たち自身も、マスメディアの情報を無批判に受け取ることなく、常に疑問を持ち、情報の海を主体的に泳いでいかなければならない。

それこそが、健全な民主主義社会を守る唯一の道である。