BofAはCTAの売りがまだ多少残っているが、他のシステマティック勢の買い戻しがそれを概ねオフセットするだろうとしている。

BofAのディーラーガンマはまさにOp Exを通過した後の「残骸」のようになっている。5200にガンマロングの山ができておりサポートとなりやすいだろう。何かの拍子で5300台後半までラリーできれば、かなり久々に「アップサイド手当不足のネガティブガンマ域」への突入が見られるだろう。

連日の急落急騰で1ヶ月物のリアライズドVolが高騰したのが、これほどのシステマティック勢のデレバレッジの背景である。先週に限って言うと値動きが一気に小さくなっているが、システマティック勢が用いるモデルが1週間のような短いVol低下をキャッチするほど鋭敏かどうか。

VIXと同時に急騰したMOVEは急落している。

ハイイールド債ETFも、米国除く株式ETF ACWXも「解放の日」の底よりも天井の方が近い。色々言われている中、マクロな不確実性は既に後退しはじめており、残っているのはあくまでも米株自身の懸念である。

米国資産への海外資金フローは減速したが、引き出しには至っていない。

インサイダーはほとんど売っていない。

結局のところ、今の注目は「トランプ当選でブルッブルになった後に今、下で投げさせられている裁量投資家の動き」となる。長らく平均以上で粘ってたNAAIMはようやく本格的に低下しはじめた。これだけ調整が長引いた背景はNAAIMの低下がこれだけ遅れたためとも言え、要するに、地球はアクティブ機関投資家が愚考したストーリーや投資行動を全て否定するために回っているのである。

今週は決算期が本格化する。今までのところ、EPSに上方サプライズがあっても追いかけて買うような動きにはならず、一方で滑った企業も今更期待が高くないのか罰が浅くなっている。全体的に「それどころではない」感が強い。木曜引け後が最も重そうである。