教わっていない分野でも、「知らないから無理」とは言わず、とりあえずやってみて得られたデータを分析し、行動を変えながら解決に向かっていく。こうした姿勢こそ“未知に筋道を立てられる力”だ。
メタ認知:自分の思考や感情のクセを客観視し、 必要に応じて戦略や視座を切り替えられる「自分を俯瞰できる」
メタ認知の欠如は、日常的に非常によく見られる事象である。
この力が欠けている場面は日常に溢れている。
求職者がスキル不足を棚に上げ、「この年収しか提示されないとは…」と不満を漏らす 婚活で自分と釣り合わないスペックの相手ばかりにアプローチして撃沈を繰り返す SNSで他人を批判しながら、自分も同じことをしている
人間は基本的に主観の生き物で、他人のことは見えても自分のことは見えにくい。
仕事や勉強でもうまくいかない人の典型は「自分がやりたいことはやるけど、必要なことや求められていることはやらない」という思考だ。
「頑張ってるのに成果が出ない」「認められない」と悩む人は、往々にしてメタ認知が不足していて、独りよがりな努力をしてしまっている。
学習適応:失敗やフィードバックを歓迎し、 学習速度を上げるために行動を即座に微調整する「毎サイクルで賢くなる」
筆者はこれまで、家族経営の零細企業から、東大卒が多数在籍する東証プライム上場企業まで、さまざまな人たちと働いてきた。
その中で、仕事ができる人ほど「失敗を失敗と思っていない」という共通点がある。逆に、うまくいかない人は失敗するたびに自分を責めて、悪態をつき、モチベーションを失っていた。
賢い人は1つの失敗から10を学ぶ力がある。それゆえに失敗しても自己肯定感を削らず、「ここから何を学べるか?どんな分析ができるか?」と前向きに行動し、毎日アップデートしていく。その積み重ねが、知的な洗練を生むのだ。
水平思考:異分野の概念同士を横断的に結びつけ、 常識外の選択肢を生み出せる「ずらして見る発想力」