日本の場合、特別徴収金など真剣に払えない人が多いのがマンションの実態です。以前にもお話ししましたが「終の棲家」という発想があり、建物内で住民の入れ替えが起きないため、住民の年齢層が築年数と共にシフトしていくのです。すると例えば築20年経って大規模補修工事をするときには皆さんリタイアしていて収入はない、という話なのです。これが日本のマンションの改修で詰んでしまう最大の構造的問題であり、弊害でもあります。
多分この点を指摘した専門家はまだあまりいないと思います。これから数年すれば社会問題にすらなると思います。マンションの修繕積立金も建設物価のインフレに合わせて調整をさせないとマンションのメンテを維持できない時代になるということです。マンション住民は修繕積立金が毎年5%上がることをさて、受け入れますでしょうか?。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年4月22日の記事より転載させていただきました。